最近話題の不動産投資クラウドファンディング。
こちらの記事では、メリットとデメリット、おすすめのサイトについて検証しました。
トレンドが来つつある”不動産クラウドファンディング”。おすすめのサイトは?
しかし、新しい投資方法には負の側面がつきもの。
注意するに越したことはありませんよね。
本当にリスクはないのか?
デメリットは?
今回は不動産クラウドファンディングのネガティブな情報を徹底的に調べてみました。
このページのお品書き
不動産クラウドファンディングのリスクは?→出資金が吹き飛ぶ可能性も0ではない
まず、不動産クラウドファンディングにリスクはあります。
やはり投資である以上、ノーリスクとはいきませんよね。
融資型クラウドファンディングにはご用心!過去に不祥事も発生している
一番のリスクは、案件が頓挫し出資金が0になってしまうこと。
しかし、これは可能性は低いのでそこまで心配はしなくてもいいでしょう。
調べた限り、不動産クラウドファンディングで出資金が0になり全く帰ってこなかった事例はありません。
しかし、融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)というサービスでは、
過去に数件の不祥事が発生しています。
不動産クラファンとソーシャルレンディングの違いは以下の通りです。
(不動産クラファンとソーシャルレンディングの違い)
不動産クラファンは集めた資金をクラファン運営会社自身が運用しているのに対し、
ソーシャルレンディングはさらに別会社の事業に融資をしています。
ここで生じるのは、案件の透明性の問題。
ソーシャルレンディングの場合、集めた資金で事業を回すのはクラファン運営会社でないので、
案件先でトラブルが発生したり、クラファンの説明に誤りが生じる可能性があります。
実際、過去にそのような不祥事がありました。
ソーシャルレンディングの大手であったSBIソーシャルレンディングは、集めた資金を
太陽光発電のベンチャー・テクノシステムが進める「熱海SDGsホテル」の建設計画に投資しました。
しかし、蓋を開くと集めた資金約30億円のうち22億円あまりが全く別の用途に使われていました。
この件でテクノシステムの社長は逮捕。案件は頓挫することとなりました。
投資家の出資金は1年ほどかけて全額返金されたようですが、利息分が支払われることはありませんでした。
投資家からすると、利息無しで1年間お金を貸しただけの結果に終わってしまった訳ですね。
ちなみに、この件がきっかけでSBIソーシャルレンディングはサービス終了することとなりました。
出資するなら、ソーシャルレンディングではなく運営会社が自ら運用する不動産クラファンに出資したほうが安全性は高いと言えそうです。
出資金が目減りするかも?←優先劣後方式ならより安心
不動産クラファンは、基本的に元本保証はありません。
出資金が0にならないまでも、案件がうまく運営できなかった場合は出資金が目減りする可能性があります。
投資家からするとこれはリスクですよね。
そこで、投資家のリスクを軽減するために大半の不動産クラファンのサービスでは「優先劣後方式」が採用されています。
これは、もし損失が発生しても、まずは運営会社がその損失分を請負い出資者投資家の損にはならないようにする仕組みです。
この方式を採用している不動産クラファンサービスなら、出資者の資金は守られやすいと言えるでしょう。
「優先劣後方式」の仕組
以下の記事でおすすめのサービスとしてピックアップしたCOZUCHIも優先劣後方式です。
トレンドが来つつある”不動産クラウドファンディング”。おすすめのサイトは?
不動産クラファンの各サービスでは過去に元本棄損や配当遅延が起きたか言及しているので、出資する前に必ず確認しましょう。
不動産クラウドファンディングの、投資としてのデメリットとは?
さて、リスクとは言わないまでも、投資方法として不動産クラファンを選択するデメリットはあるのか。
調べてみました。
換金性・流動性が劣る
1つ目のデメリットは、投資した資金をすぐに換金・引き出しができない点です。
不動産クラファンの標準的な投資期間は3~12か月ですが、基本的にその間は投資資金の引き出しはできません。
満期を終了して利息と一緒に送金されるのを待つ必要があります。
例外的にCOZUCHIは事務手数料を支払えば途中の引き出しが可能です。
ですが、不動産クラファン全体としては途中引き出し可能なサービスはまだ少ないのが現状です。
応募が殺到するとなかなか投資できない
これが不動産クラファンの最大の難点かもしれません。
倍率が高すぎて、投資したくてもなかなかできないのです。
需要に対し供給が追いついておらず、募集に対して応募が300~500%ということも珍しくありません。
案件の当選は「先着」と「抽選」の2パターンがあります。
「先着」の場合は、募集開始からアクセスが殺到し、回線が混んでろくに操作ができないまま数分で完売ということも多いですね…
「抽選」の方がまだ当選の難易度は高いのが体感です。
(COZUCHIの案件画面。募集期間に赤色で書いてあるのが「先着」、青色が「抽選」である)
現物不動産投資のようなレバレッジ効果はない
不動産投資のメリットは、銀行からの融資によりレバレッジを効かせられること。
人のお金を使い、自己資金以上の金額で運用することができるのです。
例えば、自己資金だけで1億円のマンションを買うのは非常に大変ですが、銀行から融資を受けることで購入が可能になります。
一方で、株式などの投資では融資を引くことはできず自己資金で戦わねばなりません。
不動産クラファンも、不動産という名を関していますが融資を受ける事はできません。
自己資金で投資する必要があります。
不動産クラファンは、どちらかというと株式投資に近い運用方法ということになりますね。
実際の利回りが想定よりも低くなる可能性がある
不動産クラファンの利回りは4~6%/年が標準。
10%/年を超えるもののあります。
しかし、これらはあくまで『想定』利回り。
実際の数値がこの通りになるとは限りません。
「実際の利回りは下がる可能性がある」ことを考慮して投資する必要があります。
「creal」は、過去に完了した案件がすべて想定利回り通りに運用できたことを報告しています。
このように実績を公開してくれていると安心ですが、現時点では過去案件の実績を公開している不動産クラファンのサービスは少ないようです。
まとめ
本記事のまとめは以下になります。
● 不動産投資クラファンのリスク
-出資金が全て吹き飛ぶ可能性もある←現時点ではまだ報告なし
-融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)では過去に不祥事が起きている
-出資金が目減りする可能性あり←優先劣後方式ならより安心
● 不動産投資クラファンのデメリット
-途中解約可能な不動産クラファンは少なく、換金性、流動性に劣る
-応募が殺到しなかなか当選しないことがある
-不動産投資のように、融資によるレバレッジは利かせられない
-実際の利回りが想定を下回る可能性がある
想定利回りの高い案件が出てきたとしても、自分の給料をそれに全額つぎ込むというような無茶な投資は禁物ですね…
まだまだ新しい投資方法ですので、余裕資金で様子を見ながらやってみってみるのが良さそうです。
[…] ※不動産クラファンのリスクについてはこちらもご参照ください。※ 不動産クラウドファンディングのデメリット・リスクとは? […]
[…] ※不動産クラファンのリスクについてはこちらもご参照ください。※ 不動産クラウドファンディングのデメリット・リスクとは? […]